地球の温暖化が進んでいます。それと反比例するように、国民生活の寒冷化は急速です。いづれも理由があります。大地を覆い生物を育んできた地球の緑が失われることで、地球は必然的に温度を上昇させました。そして二酸化化合物の大量の排出が温暖化にいっそうの拍車をかけています。世界中の人々がこのことにすでに気が付いています。そのことが「京都議定書」の承認への道を拓いていきました。しかしアメリカとそれに追随する日本は議定書に最後まで承認を渋りました。国を支配している大資本が反対したからです。▼科学の発達はそれ自体が環境を破壊するものではありません。野放しの使用に問題があるのです。儲けばかりを追求して責任を負わない企業のあり方が、いま鋭く問われています。日本のトップにある企業の代表の様々な不正が明るみに出されて逮捕されました。これを機会に大企業に本来のルールを守らせる国民の監視の目を強めることが大切です。▼不況の中で大企業が利益を増やす一方で、国民の生活はさらに厳しさを増しています。国民の所得は年ごとに減っているのに、低率減税の縮小・廃止で、税の負担ばかりが重くのしかかります。その上数年後には「福祉や年金の財源」に名を借りた消費税の増税が待ちかまえています。強者ばかりが肥え太り、弱者がやせ細る。こんな世の中が、なお続こうとしています。百二十年以前に明治新政府の圧政の中で、秩父の人々は立ち上がりました。「秩父事件」です。事件は今も国の進むべき方向を示しています。
|