腹八分

 国家という名の強者の論理ばかりが、まかり通る世の中です。まるで世界を騒がすいじめの構図そのもののように。その構図とは支配する者とされる者という二重の構図です。国家は自らの地位を高めるために日の丸、君が代を踏み絵のように教育現場に押しつけてきました。▼国民が国を愛し、国民同士の連帯を強めていくのは基本であり責務でもあります。しかし日の丸、君が代がそれを象徴するという論理には歴史の検討と論議が求められています。今春の都立高校の卒業式でも幾つかの学校で生徒、教師、親も含めその検討と論議のうえでの計画されましたが、東京都の圧力によって、ことごとく教育委員会 主導のもとでの式に変えられ、従わない者には懲罰が加えられました。「おれのいうことを聞かないからだ」こんないじめの構図が浮かんできます。▼国も自治体も住民の命と安全を守るものです。その使命が薄れてきています。イラクへの自衛隊派兵も、国民を危険のなかへ追い込む行為です。各国が相次いでイラクからの撤退を決定する中で、日本がアメリカの要請に従って派兵を続けている姿は、平和に背を向けるものとして、イラク現地人にも映っています。個人としてイラク現地におもむき、人質となった三名は強者の論理に従わないことで値打ちがありました。その値打ちを認めることは国家にとって都合の悪いことで、三名は政府、マスコミから攻撃を受けました。いじめの構図です。いじめっ子は、さらなる強者には従順であることも事実です。アメリカを前にした日本に、いじめっ子の姿が重なります。

 

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