「三位一体改革」という妙な政策がおしすすめられています。三位一体とはもともとキリスト教の中に出てくる教義で、創造主とキリストと信仰経験の3つの要素が結びついたものだと説明されています。それが小泉首相のいう三位一体とはどう結びつくのかはいろいろ解釈はあるでしょうが
とにかくも小泉首相のいう三位一体改革とは(1)国庫補助負担金の縮小、(2)地方交付税の縮小、(3)地方自治体への税源移行、ということになるようです。要するに国が集めた税金を地方に回すのを減らす。自治体は国に頼らず自分のことは自分でやれ、ということになります。もともと国からの補助金には、地方それぞれの事情があって、豊かさや貧しさに差がでてしまうので、国が調整して国民が同じ水準の生活ができるようにという思いが基本になっていました
財源の乏しい自治体は、住民サービスの切り捨てで乗り切る方向しか見いだせないでいます。一般的に社会保障や教育の予算がまずねらわれます。「自立・自助」こんなスローガンが行政の側から盛んに発信されています。やがて怠け者に税金で保障するのは公平を欠いているとか、効率の悪い学校は統廃合してしまえという、国民を分断させる悪意を含んだキャンペーンもくり広げられていきます。国民分断のキャンペーンの中で江戸時代の悪徳商人と悪代官の公金横領がそのままあてはまる大企業と族議員との税金の分け取りは、ますます霧の中に包み込まれていきます。 |