大森中診療所 相談室コーナーより


財界のシンクタンクでもある社会経済生産性本部のメンタルヘルス研究会が「二〇〇四年版産業人メンタルヘルス白書」を八月二〇日発表しました。

  1. 企業における「心の病」は、約六割の企業で増加傾向。
  2. 「心の病」による 1 ヶ月以上の休業者は六六、八%の企業で存在。
  3. 最も多い疾患は「うつ病」であると八五、八%の企業が回答。
  4. 「心の病」が最も多い年齢層は、約半数の企業が「三〇代」。

 と企業での「心の病」の実態を報告しています。また教職員の心の病の増大が問題になっています。文部科学省の発表では二〇〇二年度の休職者(三ヶ月以上)五三〇三人のうち、精神疾患の休職者は二六八七人、五〇.八%に達し、毎年その比率を高めてきています。その背景を論じるスペースはありませんが、ひとつだけ調査数字を上げると、二〇〇三年全教発表の「教職員の生活・勤務・健康実態に関する調査」では、 1 ヶ月の平均超過勤務時間が八〇時時間一〇分であると報告されています。そこからは疲れ果てた教師の姿が浮かび上がってくるのではないでしょうか。いま「学校こそ安全・安心の地域の拠点に」「教職員の健康なくしては、行き届いた教育なし」の立場で取り組みが前進しつつあります。筆者もその立場で相談や学習会に臨んでいるところです。子供たちの未来のためにも是非ご一緒に考えていきましょう。

大森中診療所保健生協相談コーナー 色部 祐(城南保健生協副理事長)

 

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