腹八分
 1日の仕事が終わるとやはりホッとします。殿方に多いようですが、家路に帰り着くその前に、赤ちょうちんに誘われ、縄のれんをくぐる、こんな光景は今も昔も一般的です。最近ではおしなべて収入が減っているのせいもあって、酒屋での立ち飲み、スタンドの前に陣取っての光景が見られます。労働がきつくなり、収入が厳しくなっても「癒し」の時間と場は大切なのです

▼癒しの中身は他愛のないもので、パチンコやギャンブル、プロ野球、有名人のゴシップなどが中心ですが、時々の事件や政治情勢も話題になります。相手がいて、自分の意見を聴いてくれることが癒しになっているのです

▼若者の集まりでは転職のことや、風俗のことも話題になります。いくらか高齢になると、持病があり定期的に病院通いしている人も多く、病気自慢も会話の中心になってきます。しかし今年の4月以降、自慢がにわかに怒りを含んだものになっています。いきなりの1倍半もの医療費の値上げに音を上げるとともに怒りを感じているのです。そしてその怒りは、直接には当事者である病院の窓口に向けられているのが、一般的になっています

▼ことの根本は、政府が受診者に2割から3割負担にしたのが一番の原因です。医師も病院も受診者もそのせいで困惑を深めているのです。4つの医師会だって負担をもとの2割にも戻せと声明を出しているのです。癒しを怒りに変えたもの、それは政府の決意だった。このことを見抜くことによって癒しが戻ります。

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