2003年11月OPEN(予定)
痴呆性高齢者 グループホームを立ち上げます
大田区新蒲田に開設予定のグループホーム
写真:大田区新蒲田に開設予定のグループホーム

 城南保健生協として念願のグループホームの開設が具体的になってきました。場所は大田区新蒲田3丁目で、東京土建渋谷支部の方から申し出があったものです。開設主体は城南保健生協で土地と建物をお借りして運営します。定員は1ユニットで9人の方が入居できます。現在、11月1日開設をめざして施設の改造計画や職員体制の確立、運営の具体的な準備や経営計画などを作成しています。これからも高齢者が住み慣れた町で暮らし続けられるように、たくさんのグループホームを作っていきたいと考えています。



グループホーム Q&A

Q.痴呆性高齢者グループって何?
A.少人数の痴呆性高齢者が、家庭的な環境の中でスタッフの援助を受けながら共同生活を送るところです。家事などをつうじて残された能力を引き出すことで、痴呆の症状を和らげる効果があるといわれています。

Q.利用できるのはどんな人?
A.介護保険の要介護度が1〜5で痴呆のある方(著しい痴呆症状がない等)です。それと共同生活ができる方で常時医療を必要としない方です。

Q.利用者負担はいくらぐらいですか?

A.介護報酬の1割負担(約2万7千円)、家賃、食事材料費、光熱費等の実費などを負担することになります。都内のホームの平均は1ヶ月およそ16万5千円の負担となっています。

Q.グループホームの特徴は?
A.グループホームには次のような特徴があります。

  1. スケジュールがなく、入居者が自分のリズムで生活できます。
    特別養護老人ホーム等の施設と異なり、施設側がつくる生活スケジュールはありません。入居者は自分自身のリズムに合わせて生活します。その日に何をするのかは入居者が自分自身で決めます。
  2. 家庭的な環境です。
    自分の家にいるように安らげる空間であることが必要です。建物の構造や設備などのハード面はもちろんのこと、職員の対応といったソフト面についても家庭的で暖かい環境にすることが必要です。
  3. 入居者がお互いに尊重しあい、その人らしい生活ができることが必要です。
    グループホームは共同生活の場であるため、入居者は炊事や洗濯などを協力して行うことが一般的です。これらの共同作業は入居者がそれまで行ってきた「普通の生活」であり、これらの仕事を通してお互いを認め合って、人としての尊厳のある生活を送ることができるとされています。
  4. 専門知識と技術を持つ職員が入居者の支援を行います。
    グループホームは痴呆に関する専門の知識とケア技術を持つ職員が、入居者の見守りと支援を行います。入居者は自分自身のリズムに合わせて生活を行うため、職員は入居者の生活を見守り、危険な場合や手助けが必要な場合にのみ支援を行います。
  5. 地域とつながりのある生活の場です。
    グループホームは、地域社会にとけ込むことが重要とされています。入居者が地域社会の一員として生活することは、入居者にとってはこれまでの「普通の生活」を送ることを意味し、地域社会にとっても今後は避けて通れないであろう高齢化に対する拠点を地域内に確保することになります。また、運営の面でも地域全体での見守りなどの支援が確保できれば、入居者は今まで以上にホームの外で、自由に生活することも難しくないと考えられます。

城南保健生協のグループホーム運営理念

  • 入居者と職員が一緒に暮らす「家」として、家庭的な雰囲気で生活できるようにします。
  • 経営中心の運営ではなく「専門家による質の高いケア」を追求します。
  • 開放型の家をモットーに鍵はいつも開けておきます。そのための職員体制の確立と施設・設備の点検を怠らないようにします。
  • 1日3回の食事を大切にし、一緒に作って食べることを実践します。
  • 職員の教育・研修を重視します。
  • 地域に開かれた「家」として、町会に加入して様々な行事に参加し、地域住民と一体となって運営できるように努めます。
  • 地域の老人クラブ、町会長、民生委員のみなさんと懇談会を開催し、地域のみなさんのご意見をお聞きしながら、運営を行います。

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