「肥満解消と運動」

大田病院トレーナー    野口修二

 

 「肥満との闘い」それは永遠のテーマです。楽をして肥満を解消できれば、宇宙旅行を楽しむよりも素晴らしいことでしょう。だから最近では「食べながら痩せられる○○」とか「飲むだけで痩せられる○○」といった健康食品のブームです。中には肝臓の障害を引き起こすような危険なダイエット茶が出回ったりしています。
 ところで「肥満」とは「単に体重が多い状態ではなくて、余分な脂肪が多い状態」と言えます。健康的なダイエットとは「筋肉や骨格を損なわずに脂肪を選択的に減らすこと」が重要でしょう、運動が必要な理由はそこにあるのです。
 脂肪は基本的には私達が動く為のエネルギー源です、もう一つのエネルギー源は糖質ですが、糖質は比較的簡単にエネルギーに変わることが出来るのに対して、脂肪がエネルギーに変わるためにはいくつかの手続きを体内で経ることが必要になります。いわば糖質は当座預金のようなもので脂質は定期預金のようなものです。そこで運動によって脂肪を減らそうとする場合にはある程度の運動時間が必要となります。運動を開始してから脂質代謝が活発になるまでにはだいたい30分以上の時間が必要といわれています。
運動の種類としては、いつでも何処でも安全に実施出来る運動として「歩行」が一般的には勧められます。30分で2キロメートル程度(時速4キロメートル)程度の速さが効果的です。歩数にすると約3000歩程度となります。歩行時には、胸を張って大股で地面をしっかり蹴って進むようにするとが大切です。膝の痛みや下肢の痛みが出現した場合は無理せずに歩行は一旦中止して、水泳や自転車こぎに切り替える事をお勧めします。

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