大田病院食養課 管理栄養士 清水菊美
今回はテレビや雑誌などで紹介されている食事にまつわる健康情報のウソ・ホント?というテーマでお話しします。
◆その1
「ごまは体に良い」「アーモン ド毎食五粒で健康」ってホント? ごまやアーモンドの種実類は食物繊維やミネラルを多く含んでいますが脂質多く含みます。食べ過ぎに注意しましょう。油脂は一日大さじ一〜二杯がめやすです。
◆その2
とう(糖)尿病になったら(糖) 腐を食べろってホント? ダジャレを言っている場合じゃありません。大豆製品はコレステロールは含まれていませんが 「畑の肉」と言われるくらい、 たんぱく質を含んでいます。 たんぱく質1gで4キロカロリーの熱量があります。量に気をつけて食べましょう。大豆製品は何かしらで毎日食べた方が良 いでしょう。
◆その3
お茶でお茶をにごされた? 糖分が入っていなければどんなお茶でも(値段に関係なく)ノ ーカロリー。いくら飲んでも糖や脂はふやしません。しかし高 くなった血糖値やついてしまっ た脂肪を落とすことはしないと思います。(時々血糖値を下げる薬を入れた悪質なお茶もあるようです。気をつけてください)
◆その4
果物(フルーツ) 果物は食物繊維やビタミン、ミ ネラルを多く含み血圧のコントロールや動脈硬化の進展を遅らせることもわかってきました。 しかし豊富な糖分(果糖)を含んでいます。自分にあった量を守り毎日食べてください。 干し果物は食物繊維はありますがビタミンや水気が少なくなっただけです。干し柿1個と生の柿1個は同じカロリーです。 「ブルーベリーが目によいから」 と干しブルーベリーをパクパク 食べたりジャムや菓子、ジュー スなどで食べ血糖値が上がってしまった人がいました。皆さんも痛い目にあわないよう気をつ けてください。
◆その5
芋類(南きん、栗、なども同様) ジャガイモ、里芋、さつまいも やまいもなど芋類には食物繊維やビタミンも多く料理にも使いやすい食品です。しかし「代用食」だったわけですからデンプ ンを多く含み他の野菜よりカロ リーは高いのです。量をとりす ぎないで毎日食べましょう。
◆その6
ダイエット(減量)に王道なし 「○○でやせる」といったうたい文句につられ大変なことにな ってしまった例が最近おこりました。やせるためには「食べる 分を動く分より減らす」ことが 大事です。しかし急いではいけません。成人では一ヶ月に2kg以上の減量は好ましくありません。無理な食事の制限は長続きせず、リバウンド現象といって減った分(時にはそれ以上)体重が増えますます痩せにくい体になりやすいと言われていま す。なぜ太ったのか、生活や習慣、クセを見直してみましょう。
◆まとめ◆ 「コレステロールが高いから卵を食べない」「血圧が高いから醤油はかけない」など努力は貴重ですが、コレステロールや血圧が高いことが肥満によるものだとしたら、1kgでも2kgでもよいからまず体重を落とすことからはじめて下さい。 ○○は体に良いからとすすめられても、自分にとってよいのか、 量はどのくらいならよいのか、 他の食品との組み合わせやバランスはどうかなどよく考えないと、場合によっては病気を悪化させることにもなりかねません。 テレビに出てくる、み○○○たさんは、あなただけに話しているわけではなく、あなたのことは何も知らない人だということを、いつも思い出してください。 わからないことは、栄養士にご相談下さい。いろんな情報も教 えてください。みなさんと一緒に勉強していきたいと思います。
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