城南保健生活協同組合

第32回 通常総代会

2005年度活動のまとめ（案）

●第1号議案●

はじめに

　小泉政権の５年間で医療も介護もメチャクチャにされてしまいました。「医療難民」「介護難民」「貧困と格差拡大」「保険証取り上げ」などが社会問題として大きく取り上げられています。城南保健生協としては介護保険制度始まって以来の大激変への「たたかいと対応」が一年を通して最大の事業・運動課題となりました。2006年４月からの介護予防の導入で、従来の要介護１や要支援の利用者が要支援１・２と認定され、介護用ベッドの取り上げや生活援助のホームヘルプサービス利用に大幅な制限がかけられるなかで、利用者の立場に立って介護事業を展開してきました。運動面でも社会保障を守る取り組みとして、品川・目黒・大田の地域社保協などと協力してケアマネージャーへのアンケート調査、制度改善にむけた学習会の開催、困難事例検討の取り組みなどをすすめてきました。以下、2006年度の重点課題にそって報告します。

2006年度活動の特徴 １．２ヶ所目の認知症高齢者グループホームは2007年度の開設に向けて検討を進めてきました。現段階では2008年秋頃開設の予定で準備を進めています。昨年の仲間増やし月間でははじめて本格的な増資に取り組み、短期間に１千万円を超えるご協力をいただき、あらためてグループホーム計画への期待が大きいことを実感しました。 ２．昨年に続き取り組んだ独自の大腸がん検診は600件を超える取り組みに前進しました。大田区の生活習慣病健診受診率は引き続き23区最低です。品川区は2006年度から50歳以上の男性の前立腺がん検診（ＰＳＡ検査）を有料（500円）で開始し、大田区は2007年度から55歳に限って無料でＰＳＡ検査ができるようになり、区民健診の予算も５割増となりました。この間の運動の成果です。 ３．社会保障拡充・反核・平和の取り組みを日常的に進めてきました。恒例となった７月の映画会はアニメ「アンゼラスの鐘」を大田区の被爆者団体やファミリー映画の会、労働組合などとともに取り組み、都内で初めて千人を超える参加で成功させることができました。原水禁世界大会へは４名、ビキニデーには１名を城南保健生協から送り出しました。 ４．４回目を迎えた戸越公園での健康まつりは「品川健康まつり」として定着してきました。第22回大田・品川健康まつりは天候にも恵まれ、過去最高の4000人の参加で成功しました。大田・品川の様々な団体・個人の参加がひろがるとともに、東京南部生協との連携がさらに進み、ジョギング大会とあわせて生協同士の共同の取り組みとして発展しています。 ５．経営面でも介護保険制度の激変により「すずらん」だけで毎月300万円をこえる介護報酬の減収となり、2006年度は急激な経営悪化を招きました。障がい者支援費制度によるヘルパー派遣の拡大や、訪問介護に関わる助け合い事業（たんぽぽ）を強化して拡大をはかってきました。 アンゼラスの鐘　有原監督と

保健予防・健康づくり活動

　保健教育委員会が中心となって「保健教室」や「健康運動サポーター養成講座」、糖尿病学習会等を開催し、地域、草の根での健康づくり運動をすすめる担い手を生み出してきました。受講者による運動組織づくりや青空健康相談会、体操班会の開催など実践も各支部で進みました。特に、大森・糀谷支部では新たにできた班が活発に活動を展開してきました。

保健教室の実習風景（品川）

助け合い・まちづくり活動

　助け合い・まちづくり委員会を毎月開催し、１支部１助け合い活動をめざして検討してきました。保健教育委員会と合同で「認知症予防学習会」を開催し、会場からあふれるほどの参加で成功しました。また、東京都生協連医療部会主催の「助け合い活動交流集会」には助け合いの会「たんぽぽ」とコラボ大森で行っている配食サービス「けやき」の活動を発表しました。まちなみチェックも継続して取り組み、点字ブロックの設置などを実現しました。さらに、来年度の「ボランティア学校」開催に向けて検討を開始しました。

社保・平和の活動

　情勢にふさわしい活動を拡げようと社会保障や平和について学習・宣伝行動をすすめました。「看護師・医師増やせ」の取り組みでは、昨年末の国会で民医連の請願が採択されるという成果をつくりだしました。採択された内容を実現させるために引き続き運動を強めていく必要があります。東京大気汚染裁判では原告団の支援とともに、カプセルによる測定運動に引き続き取り組んできました。また、東京生存権裁判やアスベスト問題でも大田区を中心に支援活動に取り組んできました。

文化・スポーツの活動

　第25回早春ジョギング大会を３月４日に開催し730名を超える参加申し込み、完走609人でした。今年は暖冬で暑いくらいの好天に恵まれ、河川敷の工事も終了し、無事開催することができました。春秋年２回のバスハイクは天候に恵まれ、春はバス４台、秋は２台で楽しい時間を過ごすことができました。尾瀬ハイキングやダンスパーティは計画通り実施できましたが、健康ウォークラリーは申し込み少数のため中止しました。企画内容から再検討中です。新春鎌倉ハイキングも雨のため中止となりました。

第25回早春ジョギング大会

秋のバスハイク「みかん狩り」

介護・調剤・事業活動

●ヘルパーステーション　すずらん
　予防訪問介護における訪問の制限や条件を問わず同居者がいる場合の生活援助の制限がありましたが、重度の方の身体介護、終末期のケアなどが増えています。口腔ケアの重視、清拭・入浴の方法の工夫と技術向上、安心のケアに取り組んできました。身体のかゆみや痛みの軽減ができ、元気になった利用者さん、認知症があっても穏やかな生活に変化してきた利用者さん、自分でできることが増えたり生きる気力を回復した利用者さんが増え、ヘルパーの働きがいにもつながってきました。

●ゆたか調剤薬局
　ゆたか調剤薬局は薬価改定で薬価が大幅に引き下げられる中、薬品の購入価格が下がらず、経営的にはきびしい一年でした。常勤者３人体制で、非常勤薬剤師の力も借りて乗り切ってきました。訪問服薬指導やケアプラン作成など、介護保険分野の業務も前年、予算を超過して展開してきました。年々、医療費の患者負担増の影響や長期処方の増加などで処方箋枚数が減少しています。今後も頼りになって利用しやすい薬局をめざしていきます。

●虹の家みちづか
　「虹の家みちづか」は４年目を迎え、入居者の長期入院や交替などもありましたが、安心・安全・信頼の家づくりをめざして３度目の第三者評価を受審しました。職員体制も安定し、季節ごとの家族会や近隣の方々、町会、民生委員との交流もさらに拡がり、年間を通して多くの見学者を受け入れてきました。今後は職員の研修などさらに力を入れていきます。

●本部・事務局
　早春ジョギング大会・各種イベントの成功、助け合いの会「たんぽぽ」の活動、各支部活動の支援、反核平和・社保・保健教育・助け合いまちづくり・機関紙などの委員会活動の事務局、健康まつりの事務局など、様々な課題に取り組み前進させてきました。
　総代会に向けて大いに論議していただき、前進面を確認して確信にすると同時に、次年度に取り組むべき課題を明確にしていきましょう。

各委員会・各支部の活動報告と方針

　現在、一年間のまとめと今後の方針を論議中です。総代会までにご意見をお寄せ下さい。

《経営改善の取り組み》
経営実績と予算の詳細は別紙提案
　決算終了後文章化します。

《仲間増やし・班会開催などの組織運営》
３月までの到達は表の通りです。